ウニやヒトデといえば、海底や岩に張り付いてじっとしています。
でも彼らも動物ですから、動いて餌をとります。
動物でも動かないものはいますが、ウニ・ヒトデは動きます。
なお、ウニもヒトデも「棘皮動物」で、動き方が同じなので同じ記事にしましたが、いちいち「ウニヒトデ」と書くのが面倒なので、以下では「ヒトデ」にします^^;
それでは、知られざるヒトデの動き方について解説します。
ヒトデの移動方法は管足
私達人間の移動方法は、足の筋肉です。
ヒトデにも筋肉はありますが、埋もれている骨片により体表が硬くなっており、動いても歩行には使えません。
ヒトデが足に使っているのは、「管足」です。
これはヒトデをひっくり返したところにあります。
まず真ん中に口があり(胃を出すアレです)、そこから腕の先端に向かって小さな細い管(管足)がたくさん生えた道が伸びています。
これを歩行帯といいます。
タイムラプスをかけた動画を見るとよくわかります。
腕や棘は上下に振られたり、振り回されたりもしていますが、距離を稼ぐのは管足です。
人差し指と中指を立てて、机の上を歩かせる動作がありますね。
あれを大量の管足でやっているのがヒトデなのです。
他の表現をすれば…人間が神輿をかついで動かすようなイメージです。人間が管足で、神輿がヒトデの体です。
移動速度は時速数m
種によって違いますが、ヒトデもウニも基本的に時速○メートルの世界です。
1時間かけて5m、15m移動するわけです。遅いです。
動かないように見えるわけです。
そうやって移動しながら、サンゴや他の動物の死体など、静的なものを食べます。
遅いので、泳ぐ魚はとれません。
毒を飛ばして取っては?と想像するかもしれませんが、何分遅いので仕留めても他の生物に奪われます^^;
ウニなどの毒は捕食されないためにあります。自分のごはんには使えません。
ウニの棘も動く
※先程ヒトデ、とひとまとめにしましたが、これはウニだけの話になります。
ウニはトゲトゲですが、あの棘も動かすことができます。
これは、管足による歩行とは別の動きになります。
棘の生えている根本の筋肉を動かすことによって、振り回すような動作をします。
動きますが、棘で歩くということはできません。
ウニも、体の下側にある管足を使って歩いているのです。
ウニやヒトデは管足でスライドするように歩く、ということでした。