天然記念物も持つ富士山が自然遺産ではなく文化遺産である理由とは?

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2013年、富士山は世界文化遺産に登録されました。

しかし、富士山は山です。山といえば自然。
「山は自然遺産ではないのか?」という疑問があると思います。

 

今回はこのことについて書いていきます。

富士山の自然

富士山は、実は自然が豊かとは言えません
独立峰(周りに他の山がない)で、さえぎるものがないため風が強く、
また火山であり1万年前ほどに大規模な噴火があったため、生態系が破壊されたのです。
テレビなどでも、富士山の自然・生き物についてはほとんど聞きませんよね。

 

ただ、全くないわけではありません。
フジハタザオなど、固有種(富士山にしかいない生き物)もいます。

ちなみに、森林限界は五合目です。
富士山の半分より上には、木は生えていないということです。

富士山の天然記念物

青木ヶ原樹海や富士風穴が国の天然記念物として指定されています。
天然記念物は、文化記念物に対するもので、人の手が入っていないものが登録されます。

富士山の文化

富士山は古来から日本人の信仰を集めており、霊峰富士と呼ばれました。
山の中にもたくさんの神社があり、浅間大神やコノハナサクヤヒメをまつっています。

 

また、その美しさから幾度となく歌に詠まれており、万葉集や新古今和歌集にも登場します。
葛飾北斎の富嶽三十六景を知らない人はいないでしょう。
美しい山に富士という名前をつけることもあります。
北海道の蝦夷富士、富山県の富士ノ折立(ふじのおりたて)、愛知県の尾張富士、香川県の讃岐富士などがあります。

世界遺産になったのは、富士山の文化

世界遺産としては、自然ではなく文化が登録されることになりました。
実は自然遺産としては却下されています。
開発が進んでおり自然が残っていないこと、そもそも世界遺産として登録するだけの自然がないことが理由です。

登録名も「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」であり、霊峰や歌枕としての富士山が登録されたということがわかります。

 

先述した天然記念物は文化遺産の中に含まれています。
日本は天然記念物として登録したものの、国連には文化遺産として認定された形になります。

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