ねこぢる草を見ました。
ねこじる草は、今はもう自殺してしまった作者による原作を、
カイバやケモノヅメで有名な湯浅政明が関わってアニメ化したOVAです。
Wikipediaには何やらものすごそうな文章があります。
トラウマ級の残酷で気味悪い表現や、脈絡の無いドラッグ中毒のような展開は、原作を凌ぐほどである
感想:そんなめちゃくちゃに怖くはない
まず、トラウマ級とか書いてたのでそこについて言うと、怖くはなかったです。
どっちかというと、気持ち悪いとか不気味とかいう感情を抱きそうな感じです。
たとえば、豚が自分を食べるシーン、目玉を食べるシーン、たん瘤を食べるシーンなど。えぇ…って感じです。
「脈絡のないドラッグ中毒のような表現」と言うなら、私はゆめにっきのほうがずっと怖いです!
あれは本気でもう二度と見たくないです。夢に出るので…
脈絡がないというよりは狂気っぽくて、SAN値が下がる感じです。色遣いが病的です。
プレステのゲームLSDもちょっと嫌な感じですね。ゆめにっきよりはマシですが…
ただ、私は怖いものが苦手で最大限に警戒して見てたので、あまり入り込めなかったのかもしれません
それに忙しい時期だったので感性が枯れていたのかも。
意味とかテーマはなさそう
資源の枯渇とか生きるために他の命をとか言う感想がありますが、
もしそれがテーマなら残念です。
陳腐だし、他にもっといい伝え方があります。
実際、意味はないのかなあと思います。
適当にヘンな映像を作って繋げてみた感じです。
深く考えたらだめな気がします。
もしあったとしても作者にしか分からないようなものだろうと思います。
あと、そういう視点なら、猿が人になる映像はいただけません。よくある間違った進化の表現です。
雰囲気がすごい
メッセージ性や、意図を想定せずにあのアニメを思い起こしてみると、世界観は素晴らしかったと思います。
なんというか、閉塞的で陰鬱で不条理な夢をそのまま持ってきたような、
頭を押さえつけられて苦しいんだか布団が心地よいんだかよく分からない状況で没入して見ている夢のような感じです。
こういう夢を見たことがある人は少なくないんじゃないかと思います。
でも夢はすぐ忘れてしまうから、
そんな非日常の夢を表現してくれているのは芸術的に価値があると感じます。
たまには理性を手放すのも楽しいものです。
稀有で魅力的な感性です。
私にこういう感性は全くなくて、想像もつかないです。
以上ねこじる草の感想でした。